みなさん、こんばんは
あー、全然終わらない。今日もドゥオモ付属美術館からです。一応主要なものを取り上げているつもりなのに、リニューアルして見どころが増えたか?第23室です。
ドゥオーモにあったオルガン用の張り出し席として作られ、最初は大聖堂聖具室の入り口に設置されていたものですが、1688年のコジモ3世(1642-1723)の息子フェルディナンドとバイエルン皇女ヴィオラバンテの婚礼で取り外され、元に戻ることはありませんでした。
こちら、ルーカ・デッラ・ロッビアの作品。8年がかりの大作です!
こちらはドナテッロの作品。
古典的なルーカと自由なドナテッロの相反する二つの作品が向かい合っています。約3.5m×5.5mくらいの作品は非常に大きく見上げる形で展示されています。15世紀前半に作られたこれらの作品を見ていたら、ふといろんなことが過りました。
コジモ3世といえば・・・メディチ家がいよいよ終わりに近づく予兆のような人。狂信的なキリスト教徒で、異教に対してひどく威圧的でした。妻も愛想をつかしてフランスに戻ってしまいます。3人の子供たちは配偶者との間に子供を作らなかったため、メディチ家は終わってしまいます。長男フェルディナンド(1663-1713)は音楽に造形があり、ピアノを発明する資金を出しましたが、ゲイだった彼は梅毒で父より早く亡くなり、大公子で生涯を閉じます。次男のジャン・ガストーネ(1671-1737)もゲイ。メディチ家の最後の人、長女のアンナ・マリア・ルイーザ(1667-1743)が『家族協定(1737)』を結ぶことによって、フィレンツェに多くの美術品が残ったのはとても有名な話ですね。
これら聖歌隊席を作った時代はフィレンツェの父と呼ばれる老コジモ(コジモ・イル・ヴェッキオ)の時代(1434-1464)。コジモ3世の末子、ジャン・ガストーネがメディチ家最後のトスカーナ大公(1723-1737)。これら聖歌隊席はメディチ家の栄華・衰退を見守り、さらに現在に至るまでこの芸術品が残ってそれを見ることができるありがたさ。って思うといよいよ感慨深いですね。
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ドゥオモ付属美術館(Museo dell'Opera del Duomo)
毎日オープン:9.00-19.00
休館:クリスマス、元旦、イースター
入館料:15€
HPはこちらから(日本語)
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