２０１２年１月３１日 チェレンターノの偉大さ

みなさんこんばんは。

ちょっと今日はアツく語らせてください。
アドリアーノ・チェレンターノという歌手をご存知でしょうか？勿論イタリア人です。
日本の「なつメロ」で使われる洋楽に、「２万４千回のキス」という歌を歌っていた方です。
映画にも多数出ております。ミラノ出身の７４歳。
今、イタリアは彼に酔っています。
毎年「サンレモ音楽祭」というのがあるのですが、テレビ局のRAIが仕切ってやっているコンテストです。そこにチェレンターノが出ることになりました。
ここに来て、彼のギャラがどういうわけか表に出てしまい、チェレンターノは「今この経済危機や病気で苦しんでいる人もたくさんいる中、この金額をもらう事は考えられない」として、すべて寄付することを決めました。
その額、３００，０００ユーロ、３千万円といったところでしょうか。
多くの有名人のように一括してどこかに預ける形をとるのではなく、これがまたニクイのですが、
信用できる７人の市長（未公表）にお願いして、金銭的に恵まれない家庭や病気で苦しんでいるなどをチョイスし４万５千ユーロくらいつつ分配するようです。
要するにその様に苦しんでいる家族に１，０００ユーロ渡しても火消しにもならないなら、選んで相当の額を与えたほうがいいというチェレンターノの案が入っています。

ここまでなら、多くの著名人もやっているあるある話で終わってしまいそうなのですが、
もう少しお付き合いください！

彼はこの３０万ユーロを一度仕事の報酬として受け取るわけなんです。それがポイント。
ということは、ここに税金がかかってくるわけです。
私も今日サンレモ音楽祭の司会者であるジャンニ・モランディが言っていたのですが、なんと税金は２０万ユーロだそうです。
３０万の慈善寄付に加え２０万ユーロの税金、チェレンターノは２０万ユーロ払って無償でサンレモ音楽祭に参加するようなもんだ！と。
ここなんです。３０万ユーロの寄付だけでなく、彼はポケットマネーで２０万ユーロの税金を払うんです。
人によっては偽善と呼ぶかもしれません、でもお前たちにマネができるか？チェレンターノの尊い心がわかるか！！

あるイタリアの政党が１３００万ユーロの横流しで叩かれていますが、１３億円ってことでしょ？
わたしの知らない金額の世界ですが、やっぱりチェレンターノはすごいと思う。

マウ君は「俺だって宝くじに当たったらそれくらいの金額サクッと寄付する」と言っていたが、アンタそれは妄想だよ。

やっぱりチェレンターノは偉大だ。
youtubeでAdriano CelentanoのPrisencolinensinainciusol をぜひ聴いてください！

http://www.youtube.com/watch?v=FcUi6UEQh00

チェレンターノが英語らしく歌った、でも英語でもなんでもない意味のないものをアメリカンっぽく歌っているのが圧巻。今でも通用するくらいめっちゃカッコいいんです。
これをカリスマと呼ばなくしてなんと呼ぶ！1972年にこんな楽曲が存在するなんて。




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