みなさんこんばんは
バックナンバーの紹介です。読んでいない方は初めっからどうぞ。
↓1.洗礼堂の入場時間と金額について
http://aleviola.exblog.jp/19351686/↓2.洗礼堂:序章
http://aleviola.exblog.jp/19363185/↓3.洗礼堂:内部ヨハネス23世
http://aleviola.exblog.jp/19372083/↓4.洗礼堂:番外編 モザイク
http://aleviola.exblog.jp/19375315/↓5.洗礼堂:モザイク本題
http://aleviola.exblog.jp/19379048/↓6.洗礼堂:番外編 イサクの犠牲
http://aleviola.exblog.jp/19379861/そんなこんなでロレンツォ・ギベルティがコンクールに優勝し1426年から1452年、27年間かけてブロンズと金でこの黄金の扉の製作に携わります。

縦5メートル×横3メートル、11センチの厚さでつくられたギベっちの大作。
オリジナルは1943年まで置かれ、第二次世界大戦のために移動させられます。1948年に修復されまた元の位置に戻りますが1966年のアルノ川の氾濫、大洪水によりさらなる修復を余儀なくされ、オリジナルはまた取り外すことになりました。2012年9月8日にドゥオモ付属美術館にて一般公開となりました。
レリーフは全部で10枚(縦に5枚×横に2枚)、内容は旧約聖書を表したものになります。
↓修復はこのようにして行われました。

↓ちなみに今回紹介する「アダムとエヴァの話」のレリーフ修復前

↓で修復後(一部拡大)。ピッカピカ♪

まず、向かって左側からの上部から。
1.アダムとエヴァの話(storia di Adamo ed Eva)

神が天地を造ったときは地上にはまだ何もなかった。その後地下から水が湧き出て土が登場する。神は土(アダマ)の塵ででアダムを造った。東にエデンの園を作り、そこで食べるのに良いあらゆる木を生やさせ、園の中央に命の木と善悪の知識の木を植えた。エデンにはひとつの川が流れさらにそこから4つの川へと分けられ世界に流れていった。第一の川の名はピション(ハビラ地方全域をめぐる川)で、良質な金、琥珀、ラピスラズリを産出した。第二の川の名はギホン(クシュ地方全域をめぐる川)で、第三の川の名はチグリス(アシュルの東側を流れる川)、第四の川はユーフラテスであった。
神はアダムを園に住まわせ、耕し、守ることを命じる。さらに神はアダムに言う。「園のあらゆる木から採って食べても良いが、命の木と善悪の知恵の木からは食べてはならない。死んでしまうから」
さらに神はアダムが一人でいるのは良くないと考え、家畜、獣、鳥などを造る。さらにアダムを眠らせて、あばらの一部を抜き出しエヴァを造り出し、抜いたアダムのあばらの跡は肉で埋めた。
二人は裸で生活したが何も恥ずかしくはなかった。神が創った生き物の中で一番賢いといわれる蛇が善悪の木の実を食べるようエヴァをそそのかす。誘惑に負けたエヴァはその実を食べアダムにも勧めた。二人の目は開き、裸であることを恥ずかしく思った。そこでイチジクの葉をつづり合わせて腰に巻く。
その日、神はアダムを呼ぶが、アダムは裸であることを神に伝える。神は善悪の知恵の木から実を食べたのかと聞く。アダムはエヴァにもらって食べたと答えた。さらにエヴァは蛇に唆されて食べたという。
神は怒り、蛇に一生地を這い回るようにさせた。エヴァには産みの苦しみを与えた。神はエヴァに言う、「お前は男を求め、彼はお前を支配する」。土に呪われたアダムは手に汗をして苦しんで耕作しパンを得るようにさせた。
善悪を知った二人に対し、神は命の木の実もたべるのではないかと思い、エデンの園から二人を追い出す。戻って来れないようにケルビムに番をさせ、剣の炎を置いた。
・・・まぁ、客観的にぶっとんだ話で個人的には面白いと思った。基本男尊女卑に描かれている気がする。まず土から男、そのあばらから女を造るってとこ。卵が先か鶏が先かってのがあるけど、こりゃ絶対的に男が先なんだね。男は女からいつでも生まれてくるのにさ!で、蛇に唆された女が神に駄目だといわれた実を食べ、女にすすめられた男も食べる。なーんか女がいちいち悪いようにみえるんだけど。で、腰にイチジクの葉をつないで巻くって、知恵の実って裸が恥ずかしいことを知らせただけなんかな?しかも腰に巻くっていうのも現在だって「恥部」っていうくらいだから私たちとしては当たり前のことなのかもしれないけど、この原罪といわれるものが今に浸透していると言ってもいいのかしら?知恵の実って一体・・・しかも神様に「おめーら食ったんかい!」と言われて、アダムが「だって、エヴァがくれたんだもん~」と言い訳、エヴァは「だって蛇が食っちゃえっていうんだもん~」と言い訳。これも知恵の実のなせる業なのだとしたら知恵の実も罪な実である。「お前は男を求め、彼はお前を支配する」、なんて神の言葉もフェミニスト団体に怒られそうだ。全能の神と言えどもこの状態を予測できなかったのか、それともこれを踏まえての天地創造だったのか?
ちなみにケルビムっていうのは智天使のことで天使の階級で第二位にあたる。よく4つの翼と4つの顔をもった絵があるが、あれもケルビム。ルネサンスの時代に翼を持ったメッチャかわいい赤ちゃん天使でかかれているのもケルビムだが、プットーと呼ばれる。ローマ神話のキューピッドと非常に似ているが題材がキリスト教の場合にでてくるかわいい天使はプットー、弓を持ってるかわいい天使はキューピッド(分かりやすいのがウフィッツィ美術館にあるボッティチェッリのプリマヴェーラの中央上部に書かれている)である。
この一枚でもこんなに盛り上がれる洗礼堂、ぜひ見てくださいね。
あ、盛り上がってるのは私だけか・・・
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