みなさんおはようございます。
洗礼堂のバックナンバーです。もうええ!と怒られそうですが、ここまできたらやり遂げたい。根性の12回目となります。
私も復習できるし、旧約聖書がみなさんにもわかってもらえる。一石二鳥ってやつだね。
ちなみにイタリアでは「due piccioni con una fava」(ひとつのソラマメで二羽の鳩を得る)といいます。
↓1.洗礼堂の入場・時間について
http://aleviola.exblog.jp/19351686/↓2.洗礼堂:序章
http://aleviola.exblog.jp/19363185/↓3.洗礼堂:内部 ヨハネス23世
http://aleviola.exblog.jp/19372083/↓4.洗礼堂:番外編 モザイク
http://aleviola.exblog.jp/19375315/↓5.洗礼堂:モザイク本題
http://aleviola.exblog.jp/19379048/↓6.洗礼堂:番外編 イサクの犠牲
http://aleviola.exblog.jp/19379861/↓7.洗礼堂:天国の扉 アダムとエヴァ
http://aleviola.exblog.jp/19379913/↓8.洗礼堂:天国の扉 カインとアベル
http://aleviola.exblog.jp/19380059/↓9.洗礼堂:天国の扉 ノア
http://aleviola.exblog.jp/19383300/
↓10.洗礼堂:天国の扉 アブラハム
http://aleviola.exblog.jp/19383357/
↓11.洗礼堂:天国の扉 イサクと息子エサウとヤコブ
http://aleviola.exblog.jp/19383439/
今回は天国の扉の6枚目。右扉上から3枚目を紹介します。
6.ヨセフ(Storie di Giuseppe)
アブラハムの息子→イサクの息子→ヤコブの息子→ヨセフ。さらにヤコブは姉妹を妻にしたが、そのうちの妹ラケル(前回話したとおりまずヤコブは姉と結婚して
その7年後にラケルと結婚した)は後妻であり、その息子がヨセフであった。ヨセフは10人の異母兄とベニヤミンという実弟を持った。
父ヤコブはヨセフを溺愛した。これが異母兄たちの嫉妬と怒りに火をつけ、兄たちは荒野の落とし穴にヨセフを落とした。さらに羊の血をつけたヨセフの服を父に見せた。17歳のヨセフは商人にその穴から出されるが、なんと商人は銀20枚と交換して奴隷として売り飛ばす。ヨセフはエジプトに連れて行かれた。足枷をはめられ、鉄の首輪をつけられた。
軍隊長ポテファルが彼の主人になった。ポテファルは家の一切をヨセフに任せた。財産さえも・・・神に彼は祝福されていた。
そんなポテファルの妻は彼をベッドに誘う。不倫理なこの行為をヨセフは判っていたので勿論断った。ある日、またしてもポテファルの妻は彼を誘う。断固拒否するヨセフの服を彼女は離さない。仕方なく彼は上着を置いて部屋をでる。屈辱を感じたポテファルの妻は召使を呼んでその服を見せ、ヨセフが自分に乱暴しようとしたと大声で大嘘をつく。ポテファルはヨセフを牢屋にいれてしまう。
それでもヨセフは神とともにいたので、監獄長は彼に監獄の一切を任せた。
ある日ファラオ(エジプト王)に過ちを犯した給仕長と料理長が牢屋に送り込まれた。二人は同じ夜に夢を見る。給仕長の夢はぶどうの木の3本のつるがみるみるうちにぶどうの房をつけ、それを絞りファラオの杯に注ぐというもの。料理長のは頭の上に3つの籠がありその中にはファラオのためのご馳走がはいっていたが、鳥がそのご馳走をつつくというものだった。二人はその意味がわからずふさぎ込んでしまう。誰もこの謎解きができなかったからである。そこでヨセフが夢の謎解きをする。ヨセフの謎解きでは給仕長のは3日後(ファラオの誕生日)に復職、料理長のは3日後に斬首され木に遺体をつるされるといったものだった。ヨセフは給仕長に牢から出された暁には私も出してくださいとお願いする。ところが給仕長は牢から出されたがすっかりこの願いを忘れることになる。2年も!
ファラオが夢を見た。良く肥えた7頭の雄牛がナイル川からあがってきて草を食べる。さらに7頭の貧弱な雄牛が川から上がってきて始めの肥えた7頭を食べてしまうというものだった。ファラオは一旦目を覚ますがさらに寝るとまた夢を見た。良質な7つの穂を悪質な7つの穂が呑みこむというものだった。
ファラオは不安になり、国内の賢者や祈祷者などを呼んで夢の謎解きをさせるが、どうもピンとこない。
ファラオはワインを飲みながら不安に駆られていると給仕長が2年前の牢屋での出来事をファラオに話すとファラオはヨセフを呼びつけた。数年間牢獄暮らしだったヨセフはきれいに髪を切り、髭を剃り、服を与えられた。ファラオは早速あの夢の謎解きをさせる。ヨセフの謎解きは、7年間の大豊作のあと7年間の大飢饉が来るというものだった。
ファラオはこの謎解きに満足した。30歳のヨセフはファラオに次ぐ宰相になり、ツァフェナト・パネラ(神は語り、神は生きるの意)という名をファラオからもらい、オンの祭司ポティ・フェラの娘アセナトを妻として娶りエジプトの貴族となった。マナセとエフライムという二人の息子に恵まれた。ヨセフは国中に監督官を配置し、豊作の間5分の1の産物をファラオの管理の下保管させた。そして大飢饉のために備えた。
7年間の大飢饉はヤコブ一家が住むカナンへも押し寄せていた。ヤコブはベニヤミンを除いた10人の息子をエジプトに食料を買いに遣わせた。ベニヤミンは最愛の妻ラケルとの間の息子でヨセフの実弟。ヨセフを失った今、ベニヤミンまで失いたくなかった。
ある日、ヨセフが市場の見回りをしていると穀物を買いに来た兄たちを見つけた。25年ぶりの再会、兄たちは17歳のときのヨセフと別れたためまさかエジプトの宰相がヨセフとは思ってもみなかった。ヨセフは兄たちをスパイだと疑う発言をした。10人の兄たちは自分たちが12人兄弟で末弟は父に預けてきたこと、もう一人は失ったと言った。
ヨセフは、ファラオの命により、一人その弟をカナンから連れて来い、でなければスパイとみなすと言う。さらに10人の兄たちを牢屋にいれて、その3日後に再び彼らの前にヨセフは現れる。一人の兄を牢屋に置いて他の9人は家に穀物を持って帰ってよいと。ただし、弟のベニヤミンを必ずつれてまた戻ってくることを条件にする。
実は25年間の間、兄たちはヨセフにした仕打ちについて苦しんでいた。それを聞いたヨセフは彼らから遠ざかって泣く。2番目の兄シメオンを彼らの前できつく縛り上げ、牢屋に残し、あとの兄たちは家に帰らせた。払った穀物の代金をヨセフはそっと彼らの荷物にもぐりこませ、道中で必要な穀物も別に手配した。
戻った息子たちの話を聞いて父ヤコブは悲しみに打ちのめされた。さらに払ったはずの銀貨も荷物の中にあったことでヤコブはさらに嘆いた。ヨハネを失い、シメオンは捕われの身、さらにベニヤミンまでも!
長兄のルベンがヤコブを説得する。もし何かあったら自分の二人の息子を殺してもいいと。
そして兄たちは贈り物と2倍の銀をもってエジプトに旅立つ。ヨセフの執事は彼らを丁寧にヨセフの屋敷に通した。兄たちは不安がった。おそらく前回の銀貨を持ち帰ってしまったために怒って奴隷にされてしまうのではないかと。彼らはヨセフに説明する。前回穀物を買ったときになぜか帰るときには不思議とそれぞれの袋にその銀貨がまた戻っていたことを。しかしまた穀物を買わなければいけないので前回の分とあわせて2倍の銀貨を用意してきたことを。ヨセフは彼らに安心し、心配するなと言った。彼らが払った銀貨はもう貰っているし、前回の銀貨は神がいれてくださったのだと。彼らは一緒に昼食をとり、ともにぶどう酒を呑んだ。酒宴が終わり彼らは家に帰るというところで沢山の穀物をヨセフは彼らのために用意させ前回同様銀貨もひそかに戻しておいた。ただベニヤミンの袋には自分の銀杯を忍び込ませた。彼らはロバに荷物を載せて出発しようとした。
町を抜けるとヨセフの執事が馬で追いかけてきた。銀杯を忍び込ませた執事が兄たちに詰め寄る。どうして恩を仇で返すのか、銀杯を盗んだのではないかと。まもなくベニヤミンの袋から銀杯が見つかり、彼らは再びヨセフのところに連れて行かれる。
ベニヤミンを失う父の顔が浮かんだ兄たちは自分たちが奴隷になるからどうぞベニヤミンを家に帰して欲しいと懇願する。感動したヨセフは召使をすべて外に出し兄弟に自分の正体を明かした。父親がまだ生きているかをたずねると彼らはひどく驚いた。ヨセフはベニヤミンを抱いて泣いた。兄弟たちは語り合った。
ヨセフは父の元に戻ってすぐに70人の家族や家畜をエジプトに住まわせるよう言った。これからさらに5年の飢饉が続く。そのためにもヨセフは家族を守りたかった。戻った兄弟は父にヨセフのことを伝えると父ヤコブはとても驚いた。そしてヨセフに会うためみんなでエジプトに向けて出発する。エジプトのゴシェンでヨセフは父との再会を果たし大いに泣いた。ゴシェンに住みヤコブはそこで17年生きた、そして147歳で亡くなった。亡くなる前にヤコブはヨセフを呼び出して、先祖の墓に葬って欲しいと言った。それはアブラハムが妻サラのために買ったカナンにあるマクベラの洞窟墓のことである。
ヤコブは息子たちを集めてこう言う。イスラエルは12の部族となる。12人の息子たち一人ひとりにこれから起こることを話し、息を引き取った。ヨセフは父をミイラにした。エジプト中はヨセフの父の喪に70日間服した。喪が明け、カナンの地に赴き7日間の葬儀を執り行った。
いやー、今回は大作でしたね。これ書くのにめちゃくちゃ時間かかったよ。本当に聖書ってよくできてるなぁ。すべてがいい人ではないし、悪いこともするし裏切ったりそれを許したりもして金八先生みたい。要所要所に訓戒があって、ね。とどのつまりはヤコブがヨセフを溺愛してその差別を恨んだ兄たちによって始まった悲劇なんだけど結論ハッピーエンドで終わるところがいい。しかし内容が壮大すぎる。囚人から宰相ってすごい出世物語だ。持ってる人は持ってるってことかな。人間は不平等に作られているわけだけどそれを埋める努力が必要だと言いたいのかと思った。持っている人はそれを持っていない人に分け与えることで平等に近づくための教訓なんでしょうね。いずれにしてもとても難しいんだけどね、行動に移すのは。ま、心がけるといった軽い感じで前向きにかんがえればいいのかしら。
ということで、今回のブログの所要時間4時間。すげー疲れた。
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