みなさん、こんばんは
今日のシエナは寒かったし雨だった・・・。このカンポ広場の画像と共にある話をしましょう。
私の添乗員仲間でナポリ人がいる。彼は非常に優秀で頼もしい。
そんな彼がナポリからフィレンツェに居を移してかれこれ10年経つ。
やはりナポリでは仕事がないそうだ。
夢叶い、添乗員の仕事をしようと履歴書を配りまくっていた頃、フィレンツェでの『差別』で随分苦しんだという。背が高すぎるとか自分の語学力を評価されなかったと。彼はフィレンツェ人の閉鎖的な性格によるのではと分析しているようだが、当然私の周りでもよく出るこの話は果たして正確に説明できるはずもない。が、決して無くもないこと・・・
幸い彼は、現在私もお世話になっている旅行会社が快く受け入れてくれて今に至る。
『ナポリに戻りたくないの?』と軽く訊いてみたら、
『そんな簡単じゃないよね』だって。
仕事、家族、環境。それらを総合して現在のところフィレンツェがベストだと。
若い頃はあらゆる国で仕事をしていた彼は、愛妻がイタリア語以外話せないことから海外移住をあきらめざるを得ないって。
『本当はギリシャに住むのが夢なんだ』
へぇ・・・、また素敵な夢だ。
『でもギリシャは一日12時間働いても一か月で500ユーロぐらいしか稼げないだろ?フィレンツェなら勿論1000は越えるよね。ギリシャで1000ユーロは不可能だし、稼げたらさぞかし幸せな生活が送れるだろうね』
ちょっと悲しい話になってしまったが、こんな一言で私は救われた。
『でもこの仕事、好きなんだ』
わかる!私もガイドとか添乗員がしたくてイタリアに来た。大変なことも沢山あるけど、それでも関わっていたい業界。ずっと続けていきたい。
さらに、『大げさに言ったら、給料なんてもらえなくたっていいんだ』て言い放った。
・・・・勿論これは夢物語だけど、本心だと思っていいと思う。
本当に彼はこの仕事が好きなんだ。これは働いている姿をみて間違いないでしょう。
私の場合、市場の仕事が安定しているから楽しんでガイド・添乗員業を続けているようなもの。
今の私の仕事のスタンスはベストに近い状況なのかもしれない。
自分のような仕事に対する考え方をする人が身近にいることが嬉しく思った。
市場の仕事は私にとって大切この上ないし、この仕事が大好きだ。
終の棲家、と言うが・・・私の最終地点はどの場所なのだろうと考えながらフィレンツェに帰って来た。さて、私の終の棲家はイタリアか、日本か、それともどこかにあるのかしら?
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