みなさん、こんばんは
中央市場でーす。疲れたね。でも一週間また終わった。これを52回繰り返すとまた年始がやってくるって寸法か。歳を取るのも早い訳だ。しれーっと今年も11日過ぎちゃったんだもんな。日本から大学生の卒業旅行生が来る時期になるけど、去年は『おばさん』と呼ばれて心折れたが、おばさんをおばさんと呼ぶのは間違いではない。いつか『おばあちゃん』と呼ばれる時が来るのだろう。その時はみなさんに報告しますね。
さて、時は大晦日に戻ります。
私の大晦日のランチといえば『年越しボッリート』が定番となっている。ランチで年越し蕎麦ならぬボッリートのパニーニは納得いかないと言われそうだが、日本時間で言うと夜中の10時にこれを食べているならいいじゃんという苦し紛れの言い訳をしてみる。いずれにしても12月31日には美味しいパニーニで年を越したいということ。
それが今回はできなかった。何故かというと私はお店の売り上げでちょっと気合いが入っていた。年間の売り上げがほぼ毎年右肩上がりだったので、今年も去年を越したい気持ちがあったので、温かいうちに食べるのが美味しいボッリートを封印し、いつでも食べられるポルケッタのパニーニを選択することを当日ステファノに宣言したのだ。私はそんなお店の行く末を見届けることなく、ピサのガイディングの為、途中で店を後にせざるを得なかった。
だからその『年越しボッリート』は新年の『あけおめボッリート』になった。勿論いつものベアトリーチェの屋台にて。前回この屋台を紹介した時に新しいアルバイトのお兄ちゃんが入っていて、ボッリートはベアが、ランプレドットはそのお兄ちゃんがパニーニを担当してくれた。私のボッリートは美味しく頂いたんだけど、ステファノが食べたランプレドットはあまり美味しくなかったそうだ。(注:ステファノにはその旨を伝えていない。彼は舌感覚で美味い善し悪しを感じた証拠。スゲー!)うちのお店のスタッフも『ベアの作るパニーニはやっぱり美味しい』と評判だ。肉を切ってパンで挟む作業の中で元の肉は全て彼女が作っているんだから美味いも不味いもないと思われそうだが、実際そうなんだ。肉を切る、パニーニを作る人によって完成された商品の味が変わる。これはいろんなさじ加減がベアはいいパニーニを作ることを証明している。例えばバリスタが作るカッフェもそれぞれに味が違うので、機械も豆も同じだと思ったらそこから商品にした時に何故か出来に差が付くのだ。同じ値段を出して飲食するならより美味しいほうが絶対にいい。今回はベアが一人で切り盛りしていたので安心して彼女に作ってもらえた。
殊に今回はおいしかった。全てが完璧だった。今度ベアに直接言おう。『私が買いに行くときは絶対あなたが作ってね』と。
ベアの屋台はアリエント通りとサンタントニーノ通りの十字路にある屋台で、ベアはメガネをかけたショートカットの『おばちゃん』である。みなさんも4ユーロの幸せはベアから買った方がいいと思った。彼女が作り続ける限り私は食べ続けるだろう。もし私がボッリートを食べなくなる時は彼女が辞める時なのではないかと不安になる。ベアが作る世界を誰かが忠実に受け継いでくれたらいいのに。誰かちゃんと弟子入りすればいいのにと。私がやる?いやいや2足のわらじで一杯一杯です。
ちなみに大晦日のピサからフィレンツェに帰還する時、ステファノから連絡があり『去年の数字を何とか乗り越えた!』との嬉しい報告が。いい年越しを送ることができました♪
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