みなさん、こんばんは
中央市場でーす。お店を再開してから10日経ちました。再開するに当たって、お店の値段を若干ディスカウントする方法を取っていました。
これってどう思います?
これはねぇ、私の持論なんだけどカンフル剤ってタイミングを間違えると何の意味もないと思うの。例えば減税とかってそれをすることで経済を活性化させたりするわけだけど、景気がよくって別にする時期じゃない時にやっても税収が減って国のためには全くならないじゃない。お店がしんどい時で電気代とか通常かかる固定費ってのがあって、それを賄うために利益を減らすのはどうなんだろうって。
じゃあね、今イタリアに旅行に来ている人、国内からもイタリア人が来るようになってきている。値段が下がっていますって言ったところで『じゃあ買おうか』ってもんでもない。別にそれが狙いで来ているんじゃないんだから。今の時期の値下げは確実に失策だと思う。
何か新しいことをするときはみんなでどうしようかって考えるんだけど、今回は勝手に始められたことだからそのまま放っておいた。別に私が全て正しいわけではないし、売れるかいこんなものって思っても意外と売れることもあるから様子見をしていたんです。でもこの10日間を見ていてやっぱり自分の考えの方が理屈に合っている気がした。で、ここ数日前から値下げの無意味さを言い始めたのである。100円の儲けがあるものを一つ売るのと10円の儲けまで値下げしてそれを10個売るのは後者の方が絶対にしんどい。だって来店の絶対数が少ないんだからその労力はとてつもない。
営業さんがね、何人かやってきたんです。物買ってもらいたくって。でも商品がなくならないと買えるものも買えないし、ない袖は振れないし。ロックダウン明けに絶対に値下げしない業者さんがあるんです。そこがね、いきなり15%のディスカウントを6月中旬までに注文してくれたらやりますって言ってきたの。マウリッツィオもステファノも目の色を変えて私の意見を聞いてきたけど『買わないよ、絶対』とビシッと一言放って終了。一家で財布を預かる主婦ってよくできているなって思います。個人差もあるだろうけど、男は後先考えずお得に走るが、女ってのは損得を冷静に考えられるんだろうね。時期によって売れるものってのがあって、それを失敗すると借金が増えるだけってわかんないのかね。その業者が値段を下げるのも理由があるんだから、まず考えようよ。さすがに今日、『値下げ、もうやめよかな』と言ってきた。ほれ、言わんこっちゃない。
うちなんて小さいお店で倉庫も小さくって効率だけはどうしても考えないといけない。仕入れを失敗すると何もかもうまくいかなくなる。市場のいくつかの店は値段を下げて対応しているところもあるけど、あまり得策とは思えない。今週話し合っておそらくうちも値下げを止める事になるでしょう。そう思うと最初に値下げについて黙っていて私はよかったんだ。目で見て肌で感じて彼らが納得したんならそれも勉強のうちの一つですね。以前働いていた店でこういうことを私は学んできた甲斐がありました。値下げしたら凄く売れるってもんではなく、店を継続する未来を見据えていきます。いい実験をしたなって思う1日でした。オンライン販売も勝手に値下げを言ってきたんだけど『やるんだったら値下げしたものは元に戻さないからね』と念を押して始めたものです。だからこれは恐らく据え置きで続ける事になると思います。
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自宅にいながら当店のイタリア食材&ワインが欲しい人、注目です♪ オンラインについて。中央市場地上階にあるL'Angolo dei Saporiです。商品などの注文発送についてはこちらから。 重さ便の商品リストはこちらから。ワイン便の商品リストはこちらをご覧ください。 お問い合わせはangolo.dei.sapori@hotmail.itへ。もれなく『フィレンツェ中央市場たより7月号』をメールで送らせていただきます。
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保健省が発表した7月7日、18時現在の数字です。
イタリアは総数241,956人。
内訳:14,242人の今現在の感染者と34,899人(前日比30人増)の死亡者、192,815人(前日比574人増)の快復者となっています。
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