みなさん、こんばんは。
中央市場でーす。
『そういやサンレモ、誰が勝ったの?』
サンレモっていうのはこの時期にリグーリア州の同名地で行われるサンレモ音楽祭のことです。毎年楽しみにしているわけでは全くないですが、まぁ騒ぐ人もいるのです。ここで優勝者が選ばれて、それについても賛否があったり選考が正しかったかとか。サッカーの熱狂的ファンがみんな監督になっちゃうのと同じ感じですね。今年もやるねって話してはいたけど、さてサンレモは終わったのかまだやっているのか?
『もうとっくに終わったよ。マルコ・メンゴーニが優勝したよ』
げ、先週の日曜日にもう終わってた。ま、マルコ・メンゴーニだったら納得よね、歌上手いもん。2013年の時と今回で2度目の優勝。若いのに凄いねーって話していて。私、どこの人かっていつも気になるんですよ。トスカーナとかフィレンツェだったら愛着湧くじゃないですか。
あ、なるほど。
ヴィテルボの出身ね、ラツィオ州だ。34歳で若いお兄ちゃんだ。プロフィールを調べながら、彼の誕生日がクリスマスだと知りました。ほほー、またクリスマスなんてめでたい日だ。クリスマスと誕生日を一緒に祝われるタイプだ。
今日はそのバースデーについて話します。
イタリアではオノマスティコ(Onomastico)ってのがあります。自分の名前と同じ聖人の祝日を祝うってやつ。そうね、たとえばバレンタインデーってご存知ですよね、チョコ贈ったり食べたりするので有名な。これは聖ヴァレンティーノの祝日で言わずもがな2月14日です。イタリアのヴァレンティーノさんは誕生日と別に2月14日に、
『おめでとう!』
と言われます。第2の誕生日とも呼ばれるもので、聖人から名付けるイタリアでは多くの人が2つの誕生日を持つことになります。最近はキラキラネームもありますし、必ずしも全ての人に当てはまるわけではありません。勿論私の第2の誕生日も存在しません。
イタリア人の誕生日を覚え、そして12星座がすぐに思いつく能力って言ったら素晴らしいと予々思っていました。私は家族の誕生日さえ覚えていないダメ人間なので人の誕生日だけでなくオノマスティコさえ覚えていたらすごいことだなって。
勿論そこまで把握していることはよっぽど家族親戚や親しい友人など限られてきますが、先ほど話した誕生日は多くの人がそこそこちゃんと覚えています。これって日本人よりイタリア人が優る点だと思いませんか?じゃあラインはどの辺りまで?って気になって、今日の先生はバルバラです。
バルバラはかなり人の誕生日を覚えていると自負していました。これは期待できそう。
家族は勿論、親戚まででしたら余裕だそうです。たまたまお客さんのイタリア人がおじいちゃんおばあちゃんの誕生日はマストと言っていて凄いな、と。一緒に暮らしているならまだわかるけどたまに会う祖父母の誕生日って覚えているもんかね?私なんて誕生日どころか年齢さえも覚えていないのに。
もう少し幅を広げると娘の友達の誕生日も全て覚えているんだと。友達の親までは流石に覚えていないけど知っている人もいるよ、ですって。ママってみんなそうなのかな?
さらに12星座がすぐに誕生日と一緒に口から出てくるのも大したもんだ。12星座なんて覚えられます?だって21日からとか23日からとか星座によって違うじゃないですか。もう脱帽です。私には無理っす。脳みその記憶のスペースが少なすぎるのと覚える気力が全くないので、こればっかりはイタリア人に勝てそうもありません。
オノマスティコを祝うのは特に南イタリアだと言います。おめでとうの声がけくらいはここフィレンツェでもしますが、南イタリアはもっとしっかりお祝いするみたいですよ。ま、これも人によって規模は違うのでしょうが。
そんなただでさえ脳みそが小さい私の記憶の棚にマルコ・メンゴーニの誕生日がめでたく収納されました。
クリスマスの度に思い出されそうです。
マルコ、サンレモ優勝おめでとう。