ようやくスクロヴェーニ礼拝堂のエリアを後にすることになりました。
この日は天気が良くて、日中は半袖でもいいくらい暖かい日でした。
少し散歩をしつつ、町を南下してみます。
トラムのあるメイン通りの一本奥を通っていたせいでしょうか。人通りも少なく、店は日曜日のせいか開いていません。ここだけ見ると小さな町に来たような錯覚を覚えますね。開いている店といえばお食事どころばかりです。時間のせいか繁盛しているみたいですね。
あら、スーパーは日曜日なのでこちらもお休みですって。この感じ、懐かしいな。フィレンツェも私が来た頃は日曜日はスーパーが閉まって、唯一月の最終日曜日はスーパーが開いていました。今となっては休みなんぞクリスマスくらいで日本と変わらない位便利にはなりました。
実はこの後にメインストリートを通りましたがどの店もスーパーも開いていました。通りによって全く違う姿を見て、パドヴァも一言で説明できないもんだなって感じました。
ここにはパドヴァ大学ってボローニャ大学に次ぐと言われる古い大学があります。今年市場の店にいらっしゃった日本人男子がその大学生で、機械工学だかの権威の先生がいらっしゃるから留学してたって言ってたな。出会える偶然はないだろうけど、どこかに住んでらっしゃるのね。
サント通りを真っ直ぐ歩いた先に見えるドームを持った建物。
あそこに行きます。
サンタントーニオ聖堂。
聖アントニオ(1195-1231)ってのはポルトガルのリスボンに生まれて、そもそもはフェルディナンドって名前だったけど、後にアッシジの聖フランチェスコが創始者であるフランシスコ修道会に入り名前をアントニオに改名。彼らは同時期に生きたから、直接会って話もしています。そんな聖アントニオが亡くなったのがここパドヴァなので彼の名を拝した聖堂がここにあります。そして聖アントニオはパドヴァの守護聖人よ。
画像の標識、聖人通り(Via del Santo)のサントとはアントニオさんのことを指しているのね。
聖堂前は広場になっていて、市民の憩いの場のようですね。
聖アントニオは先ほど話した通り1231年に30歳代半ばで病死してしまうのですが、翌年には聖人に列聖され、さらにその数年後にはこの聖堂の建築が始まります。愛されてますね。
ファザード中央扉の上にあるルネッタに描かれているのはマンテーニャの作品ですね。
実はこの建物の中にも有名な芸術家が作品を残しています。
が、
残念ながら写真禁止。特に並ばずに入れましたので、ゆっくりした散歩くらいの速さで巡ってきました。この聖堂内のフレスコ画は2021年に登録された『パドヴァの14世紀のフレスコ作品群』にも選ばれています。ジョットが描いたスクロヴェーニ礼拝堂と一緒にね。あとは訪れてご自身の目で確認してください。
ぐるっと見学して外に出ました。最後にもう一度教会を眺めると、手前に1ユーロから40ユーロのロウソク売り屋があって、こういうのフィレンツェにはないので少しニヤニヤしながら見ました。
さ、もう一つ世界遺産に行ってみよう。今度は先ほどの2021年という直近の登録ではない世界遺産です。1997年に登録されたパドヴァが誇るアレが近くにあります。それ、行ってみよう。
つづく