聖アントニオ聖堂を後にして向かうは植物園です。
パドヴァの植物園は1545年創立でメッチャ古いんですよ。
1997年にユネスコの世界遺産に登録。1997年ってブルネッロ・ディ・モンタルチーノの当たり年って言われていますが、イタリアの世界遺産も当たり年でしたね。沢山の世界遺産が登録されたのが1997年でその一つがパドヴァの植物園です。
古いって500年近く前ですもんね。単なる植物園って訳ではなく、厳密にはパドヴァ大学の付属という位置付けです。綺麗なお花や珍しい植物があるといったほんわかしたものというより、学術的に重要なもの、とりわけ薬用植物がメインで医学発展などの研究を目指すものでした。
現在は約6,000種ものコレクションと50,000冊以上の本や写本が所蔵されています。
美術館よりは目が疲れることもないでしょうし、緑を見てのんびりしながら日向ぼっこしよう。
この日は本当に気持ちがいい気候でした。雨だと屋外の見学はあまりしたくないですもんね。
チケット売り場には売店もあって、センスの良いグッズが売っていました。
チケットを買うと同時にマップを貰えます。これは見た方がいいよってなアドバイスがあって、シンプルながらわかりやすい地図です。
世界で一番古い大学植物園。
歴史的に貴重なだけでなく、希少種や絶滅危惧種の保護や関心もあります。教育や普及などの研究活動など大学施設らしいですね。このように奥には先ほどの聖アントニオ聖堂が臨めます。さらに手前には円形の菜園がありますね。これも現在と変わりません。
貴重な種子や植物があるため、盗難などの被害に遭うことも。よって、管理は非常にしっかりしていますが、近くでいろんなものをのんびり眺めることは全く問題ありません。
プラタナス。これ1680年って書かれていますね。
落雷でこうなっちゃったらしいのですが、元気そう。
柵がありますが、中に入ることも可能。
この植物園はヴェネツィア共和国が所有していたものや貿易国などから貴重な品種が届けられたこともあり、現在に至るまで重要だということは変わりありません。そもそもパドヴァ大学医学部が要請してヴェネツィア共和国が設立したものなのです。
入ったはいいがチンプンカンプン。植物は方向音痴と同じくらい自信を持ってわかっちゃいない私のマイナス特技です。
これ、見てわかったら面白いんでしょうね。
…猫に小判。
イチョウの木。1750年、中国って書いてある。
イチョウは男性と女性があって、実をつけるのが女性だそうです。これは男性で、1800年代の半ばに女性の枝を接木したんですって。
へー。
この温室育ちで大切に保存されているのがこの植物園最古のもの。1585年っていうから長生きよね。
ゲーテ・パームと呼ばれるのはドイツの詩人ゲーテから付けられた名前です。1786年9月26日にゲーテは長いイタリア旅行の中でこの植物園も訪れています。
中に入ることもできますが、この日は暖かい上にこの温室の中は恐ろしく暑い。
つづく