もう無いんです…

みなさん、こんばんは。

中央市場でーす。

やっぱり荷物が届く。今日だけじゃ終わらない。でも明日もまた色々届きます。

例年だと４月の初めは日本人観光客が一旦引くんです。新学期とか入社とか新しい季節に入るので。で、GWあたりからまた日本人が増える。意外とゆっくりとした時間を送れるかと思いきや、とんでもない！欧米のお客さんはどんどん増えていっているようで、景気のいい事です。

いつか順次紹介していこうと思っていた市場の新店舗。

少しずつ様変わりしているため、どの店が変わったのか一年に一度くらい訪れる方では気づかない人も多いです。知らないうちに店が潰れ、新しい店に変わってきています。潰れ、って言うのは語弊があるかも。高齢のため店を閉める人もいるからです。去年から新しい店は以前あった店の空気を残すことになっているため、八百屋だったところは新しい店も野菜や果物を扱う条例が適用されています。だからこそ気付きにくい変化がより進んでしまっていると思います。

ある女の子が英語で私に聞いてきました。

『○○ってお店を探しているんです』

○○ってのは以前お店をやっていた人の名前でお店の名前ではありませんでした。○○は知っているけど、お店は何年も前に売られて別の人のお店となっていて様変わりしています。それも5年以上経っています。

『残念ですが、既に彼のお店はもう無いんですよ』

がっかりした寂しげな顔を見て私も気の毒になりました。

人によっては数年前に無くなった店を探す人もいれば、20年以上前の店をおぼろげに覚えていて訊いてくる人もいます。

恐らく一見さんらしき人がアジア人の私に訊いてくる謎の風景よ。

日本人の血からすると、長年働く空気を持ったイタリア人おばちゃんに尋ねたほうが確実な答えが聞き出せそうなところを私に訊いてくるんだって。トラムの中で行き先が合っているかどうか訊いてくるとか、街中で道を訊いてくるとか『私に？』って思うのよね。

また答えられちゃう私も私だ。

そりゃ市場の店舗地図ができないわけさ。

キリがない。

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