みなさん、こんばんは。
中央市場でーす。
なんか用意が朝から終わらない。売れる側からなるべくお店の商品をパンパンにしておきたいのにその作業が結局閉店まで。
もう何やってんだろうって。忙しいのは嬉しいことですが、売りそびれのないように明日までは気合い入れてやっていかないとダメだなって思いました。
時たま一息つけるのが大事ですね。
こんなパスクア前でバタバタしている今週ですが、昨日の市場は彼の名前がちょいちょい会話の中に出てくることが多かったです。
シルヴィオ・ベルルスコーニ。
言わずと知れた元首相です。1936年生まれだから86歳かな?
ミラノの病院のICUにて今日で3日目。慢性骨髄性白血病で苦しんでいることをICUの責任者が発表し、肺感染症にかかっているって状態です。昨日はみんな『やばい、やばい!』って話のネタになったわけです。
そんなおじいちゃんの話をどうして私がここで話しているのか。
名前くらいは聞いたことがあるかも知れない方もいらっしゃるでしょう。
彼は1994年から2011年までの間に政権を4度取っています。
汚職、脱税、女性問題や失言で派手にメディアや紙面を賑わせたベルルスコーニ。スキャンダルがあまりに多すぎて、なのに首相に返り咲く謎の人物。2013年には議員資格剥奪が可決され、6年間の被選挙権も剥奪されます。2019年にはその6年が過ぎたので、晴れて選挙に出て欧州議会議員に当選。金もたんまりあるし、国のトップも経験したんだからいい加減静かな余生を送りゃいいのにどうにも黙ってられない性格なのでしょう。
お歳がお歳なので彼のニュースはトップニュースになっていますが、大丈夫だろうかと。どんな状況でも政界に戻り一般市民の話題に事欠かない彼がとうとう病院で苦しんでいると言うではありませんか。今日のニュースではちょっと良くなったみたいなことでしたのでホッとしました。
現状において彼の息子は彼をライオンと喩え、フィレンツェ市長のナルデッラはファイターと呼んだ。
世界ではスキャンダル政治家みたいに馬鹿にされる彼の本当の人気はどうなのだろう。
ガチで完全なクズならこんなに復活ばかりできるものなのかしら。そして私の周りでは実は応援している、もしくは彼を評価している人が少なくないのです。
第二次ベルルスコーニ政権の頃に私はちょうどイタリアに渡りました。
期間を決めて留学をする人もいれば、私のように移住前提の人もいます。貯金を切り崩して生活する中、できるだけ蓄えたお金には手をつけたくありませんでした。いつから働いて生活できるかわからないので最初の一年はそれはそれは今では考えられないくらいの節約貧乏生活をしていました。学生ビザで働くことができるようになったのはベルルスコーニのおかげだと言われていて、外国人学生にとって移住の扉が大きく開かれた時期だったと記憶しています。
極論ですが、彼のスキャンダルは私にとってどうでもいいことで、前述のそれ一択で私は彼を応援しています。まぁ、政界引退して隠居すりゃいいじゃんとは思います。新しい人材が国を盛り上げた方がいいに決まっています。
悪評が多過ぎて彼が政治家として結果を出した事実が薄らいでしまうのは勿体無いと思いつつ…やることはやっていたんですけどね。
文句を言おうと応援しようと私には選挙権がないのでいまいちイタリアの政治にはひどく無関心ですが、敢えて言うと彼のおかげで今の私があるんじゃないかとさえ思えてしまうのです。
お大事に。