はい。レッジョ・エミリアAV駅に到着しました。
昨日も話した通り、レッジョ・エミリア駅は二つあって、一つはレッジョ・エミリア駅、もう一つがこちらのAV駅という高速鉄道駅です。レッジョ・エミリアの中心街から北に4キロの場所にあります。
2010年9月に着工、完成後2013年6月に運用が始まりました。設計したのはスペイン人の建築家、サンティアゴ・カラトラヴァさんね。この人、世界の橋とかめっちゃ作ってる。彼の好みがわかりやすい作品の一つね。
おしゃれだな。ずっと見てるとイッセイ・ミヤケのプリーツに見えてきた。
白い棒は1m感覚で計457本。テーマとなった『波』の長さは483mあります。波の幅と高さは最大50mと最大20mです。鉄鋼の量は14000t、エッフェル塔の1.5倍って…よくわからん。誰の喩え?
昨日の画像から見た通り、A1高速道路が列車の線路と30m離れて並行に走っており、その高さも同じです。
ちなみに二層になっているこの駅の上層側はホームでこんなんなっています。ガラスもふんだんに使っています。
出だしでぷらぷらしているのはどうせパスクアの日なんでゆっくりスタートするのです。どこも開いていないだろうしね。
さて、いい加減中心街に向かわないと。たまたま駅の構内を警察官が2人ほどうろうろしてたから、
『中心街に行くにはどっちですか?』
と尋ねたところ、
『バスに乗ってね。9番のバスだよ』
あらー、甘いわね。私は歩いて行くのです。てっきり1〜2kmほど歩けば着くと思っていたのですが、上記の通り4kmあるんですよ(これは後ほど知った)。そりゃ警察も歩いて行くなんて思っちゃいないですよ。しっかりお礼を言ってググって道を探す。グラムシ通り(Via Gramsci)をひたすら南下したらなんとなく行けるはずなんで、とりあえずその大通りに出りゃいいんでしょ。
あー、1時間も歩くのか。されど1時間、たかが1時間じゃん。どうにかなるでしょ。道、簡単だ。大丈夫!天気もいいし、お散歩日和よ。しかしバスよりタクシーを待つ人たちが駅前にいたな。待ち時間なんてありませんよ、私は歩くから。警察官の好意を無視し、自分の年齢を気にせず攻めていきたいと思っております。
紆余曲折の上、なんとなく方向だけ(?)は分かった気がしました。しかし凄いですね。駅前がこれですよ。ん?ここは北海道ですか?
のどかすぎるでしょ!地図に載っているのかいないのか、怪しげな道を歩き出した私。画像の反対側にはグラムシ通りがあるはずなのよ。
この風景が懐かしくってね。
カナダの凄く寒い地域にホームステイしていた時の風景ってこういう通りが一本ずっと走っていてさ。イヌイットとかいてね。
駐車場がやたら広い食事処があって、建物が汚くて。でもご飯が美味しくて。たまたま一昨日マルタとそんな昔話をしたばかりだったのでいよいよ思い出してしまいました。帰りもこの道を歩くはずだから左右にある店の特徴を見ながら元気よく歩きます。殆どが車ばっかりなので鼻歌をそれなりの大きさでやってみます。
長く歩いた後マカッレ通りが見えてきたらそちらへ進みます。あとは電車の高架線を潜って右に曲がって道路を渡ればほぼコンプリートです。
はい、Parco del Popolo、市民広場ですね。
お腹すいた〜。ここでランチしよ。4kmの道も大したことないわ。
それなりに大きな公園です。実家の航空公園の方が全然大きいけどな。
レッジョ・エミリアって幼児教育で世界的に有名なんでしょ。お子さん連れの家族は安心して過ごせるエリアよね。実際遊具のあるエリアも設けられていて賑わっていました。私はお腹が空いた。
いただきます!
食べながらバスの中で読みかけだった本を読む。美味しいなぁ。
ここはベンチがたくさんあって、パスクアだからか知らんが、2人連れのおばちゃんがバスケットを持ってベンチに腰を下ろしそのあとベンチをテーブルがわりにしてテーブルクロスを敷いた後に食べ物を並べ始めてピクニックが始まっています。気づけばあそこもここもって。これなんなんだろう?日曜だからかパスクアだからか。イタリア人には見えないけど。話す言葉もみんな東欧っぽいぞ。ここにはその辺の人が沢山住んでいるのかしら。怪しい変な人はいない公園なのでついつい気が緩んでしまう。
ちなみにここは都市の再編成の一環として19世紀半ばに取り壊された城塞の跡地につくられたそうです。樹齢100年のレバノン杉もあるので花粉症の人は来ちゃ行けないかも。
モニュメントがいくつかここにはあって、入り口には1927年、第一次世界大戦戦没者への記念碑があるということは、私は裏からこっちに入ってきちゃったのかな。
しばらくのんびりしながらふと考えた。横になってお昼寝したいな。何、この満足感。
私、フィレンツェから150キロ移動して4キロ歩いてパン食って。公園はフィレンツェのアゼリオ公園みたいなところで。しかし、しかしよ。なんか腑に落ちない…
このまま終わってもいいけど、ようやく重い腰をあげることにしました。
とはいえ、所詮小さな町の街歩きですからこの前のパドヴァのように長尺にはなりませんのでご安心を。
つづく