もうそろそろ出発しようかな。
短い滞在ではありましたが、それなりにのんびりできたし、もっと中身の薄い日になるかと思っていたのでこれでよかったんだ。
時間は結構あるのでもう一つぐらいどこかに立ち寄ってもよかったのですが、多少は疲れてきているし、帰り道を迷って変な汗かくのはもう御免です。来た道を戻るだけなので、これで迷ったら本当に私ったら使い物になりませんけど、遅くバス停に行くよりは早いに越したことはありませんものね。
パスクア用のスーパーの広告を見ながら、流石に今日は開いてなかったなスーパー、って思いました。パスクアが終わった後にはコロンバなどはどんどん値下がりして、密かに楽しみにしている人もいるんじゃないかな。
帰り道は問題なく間違わずに駅まで向かうことができました。しかし思ったより時間がかかってしまいました。1時間以上歩きましたね。途中喉が乾いてこちらによくある自動販売機でお水を買いました。動くのかな、本当にって思いながら小銭を入れるとちゃんとお水が出てきました。こんなことで嬉しくなるなんんてどうかしてる。失敗ありきでお金を投入するんだから、そりゃ喜ぶか。人生なんでもマイナスから入れば全てはプラスで終わる。
マイナス思考も時には結果オーライです。
レッジョ・エミリアAV駅のベラベラした白い波の建物を見つけた時に、あー着いた!って思いました。こっから150kmかけてフィレンツェに戻るのだからまだまだ家までは遠い道のりですが、歩く量はたかが知れています。バスで中心街からここまで行けばよかったのにって思う方もそりゃご尤もよ。でもその選択肢ははなから持ち合わせていませんでしたので、結局クタクタでここまで戻って来たのです。
バス停に到着した時には駅の中を散策する気にもならずにベンチにどっこいしょって座って動けませんでした。
こんな時なら食べるかなと中華料理屋で以前もらったフォーチュンクッキーを思い出してちょっと食べてみようと思いました。
中から紙が出て来ました。
『あなたたちの成功は常に能力の自信を取り戻します』
のようなことが書かれていて、何が言いたいんだろうって思っていました。それより疲れたー。西日が眩しくなって、もうここで寝ちゃおうかな?
ボケーっとしてたらFlixbusが到着しました。あ、どこに行くバスだろうって表示を見ると私が乗るバスじゃーん。まだ20分も早い。19時15分のバスなのにまだ18時55分です。もしかしてここで休憩があるのかしら。念の為ドライバーに聞くとなるほど私の乗るバスで間違い無いです。
QRコードをチェックしてバスに乗ります。ふと、
『いつ出発するのですか?』
と訊くと、『すぐ!』との答えが。え、本当?
バスは私を乗せた後、ブーンと出発しました。何が何だかよくわかりませんでしたが、ゆっくり考えるともしかしたらここから乗り込む客は私しかいなかったのかも知れませんね。しかし出発した後も19時15分発のチケットはネット上で売っていましたのでこの間に購入した人はどうなってしまうのかなと余計なことを考えてしまいます。まだまだこの会社のシステムが理解できない。
ヴェネツィアから出発したはずのこのバスが何故かヴェネツィア行きの表示になっていたのも不安材料の一つでした。バス番号はあっているはずなのに、もしかしてヴェネツィア行っちゃうのかな?でもQRコードもあっていたし、私はボローニャに行くことを伝えてあったし間違いないと思うんだけどと高速に乗ってボローニャ行きのルートを選んだのを見てようやく一息つけました。何があってもおかしくない国だからこそちゃんとチェックはしとかないとね。
そう。今回帰りのバスは乗り換えが発生します。
ボローニャで降りてフィレンツェ行きのバスを待つ予定です。ご存じの通りバスは20分早く出発しています。バスはやたら速度を上げて動いています。どんなに急いでも待ち時間が増えるだけなんだけどな。なんか得した気分にならない…
バスの中はギュウギュウでなかったので席は移動してのんびり過ごします。
そしてボローニャ。
予定外なのか予想通りというか、到着は予定の30分前でした。ね、電光掲示板の時計が19時47分でしょ。到着予定時刻は20時15分ですから飛ばしたねー、飛ばしたよドライバー。次のフィレンツェ行きバスは21時15分ですから1時間半の暇つぶしです。ちょうど日の入りくらいの時間帯だったので、チェントロに行けば綺麗なボローニャの景色を観れると最初は企んでいましたが、私はお婆さんなので思っただけで終了でした。頭はできると思っていても体は正直よ。
もう歩けないし歩きたくない。
少し肌寒くなってきた時間帯で、外のベンチはちょっと嫌だ。中で待たせてもらおう。先ほどレッジョ・エミリアで買った自動販売機のお水は70セントでしたが、ここの自動販売機は1.10ユーロ。得した気分になりました。私って安いな。
待合室は静かだし、寒くないし。
意外と時間はサッと過ぎましたが、ここで寝込んで乗りそびれたら大変です。適度な緊張感で時間を過ごしました。さっきのバスみたいに予定より早く出発してくれたらもっと早くおうちに帰れるのにな。
しかし時間通りにやってきたフィレンツェ行きのバスは終点がフィレンツェだけあってそんなに混んでいません。
ドライバーさんも『どこに座ってもいいよ』と言っていただいたので後ろの方に座ることにしました。
フィレンツェまでは爆睡。
本当に疲れていたんだな。23時にモンテルンゴ広場まで行ってくれるのであとは徒歩で家に帰るだけだな。ブログをさっさと書いて寝てしまおう。
さて総括です。
流石に何もないだろうって所でも何かしら発見や感動があったりするものです。大型祝日でさえ、その日限りの風景が味わえると思えばそれもまた得した気分にさせてくれる。普通の日に行ったとしたらあれもこれもって結局てんこ盛りの旅になっていたかも知れない。公園でランチしながら本を読むってフィレンツェでさえしそうもない行為がちょっと贅沢に感じることもできました。やっぱり行ってよかった。レッジョ・エミリアっていい町だなと思いました。
バスの乗り換えは難なくできますが、歩き疲れた後のしかも夜には少々響きます。これは私が朝方人間なのが理由でしょう。朝はどんなに早くても大丈夫ですが、夜はとことん弱い。そこら辺の子供よりも早く寝てしまうタイプですからその辺は気をつけてこれからはチケットを取ったほうがいいんだろう。
何があるかよく知らない町にふらっと行く楽しさは予習をしない私にとって帰って来てからブログを書きながらへーって思いながら知ることができます。事前に調べたほうがもっと面白いという人もいらっしゃるかもしれません。でもこの方がまた訪れて今度はこんなものを見ようとか思えるのでこれでいいと思っています。無から生まれるものを楽しむ方が私には向いているみたい。
そんな気になる町がいくつかあります。
そのうち訪れたいのですが、バスの時間割が少々気に食わずいつまで延びるかわかりません。ま、ちょいちょいチェックして行ける時にはまたやってみたいですね。
おわり
過去のバックナンバーは、
です。第6弾をお楽しみに。