みなさん、こんばんは。
奥に斜塔が見える、そうここはボローニャです。
アシネッリの塔は97.2mの高さを持つ、中世の斜塔としては最も高さを持っています。ピサの斜塔の方が有名だけど56mくらいしかありませんので、ボローニャ人にとってはこっちの方が凄いんだって言ってそうですね。
こうやって見るとひとつしか見えませんが、もう一つ隠れて塔が斜めに生えています。高くて画像で見える方がアジネッリ、低い方がガリゼンダの塔です。1109〜1119年に作られたもので、古くより現存する20の塔のうちの2つがこちら。
この前498段登ったな。
ウーゴ・バッシ(1849年、48歳でここボローニャで射殺されたイタリアの愛国者)通りを塔に到着する前に右へ曲がるとサン・ペトローニオ聖堂が見えます。人がたくさん!前回と全然雰囲気が違いますね。祝日というだけあって子供たちの姿も多いし、歌を歌うストリートミュージシャンもいました。歌の間にマイクでMCをするもののお笑い芸人のような口の滑らかさよ。私も通り過ぎながら笑ってしまいました。
さあ、前回のボローニャ日帰りではご紹介しなかったところに足をすすめてみましょう。
広場を囲む形でサン・ペトローニオ聖堂と向き合う建物はポデスタ宮です。広場側にツーリスト・インフォメーションがある建物ですね。この建物の地上階にある4つのアーチで何やらみんな喋っているようです。
柱に話しかけると対角線にある柱に反響して逆側にも声が聞こえるというものです。嘘みたいに綺麗に声が届きます。
女の子が何か囁いています。
男の子がその声を聞きながら壁に向けてお返事しています。私もチャレンジしてみましょう。
私は友人の悪口を言ったところゲラゲラ笑っていました。心が広くて助かりました。並ぶほど混んではいませんが、面白いです。こんな風景はすぐに見つけられるでしょうが、わからなかったらボローニャ人にVoltone del Podestà(ポデスタ宮のヴォールト)と言えば教えてくれるでしょう。
さらに歩いていくとRoche Boboisというインテリアブランドのお店がありました。ロッシュ・ボボアって読むんですって。1960年創業されたフランスの会社で先ほどのランチでも話が出ました。ミッソーニの色遣いとのコラボ。お高いそうです。
このポコポコしたソファーも有名らしいぞ。
下世話な値段探しをしたらやっぱりお高かったですね。下手すると5桁ユーロ行っちゃいそうでした。ウインドー越しに見て目の保養です。わかる人にはわかる価値をお勉強したよ。
さて、二つの塔(Due Torri)から伸びるストラーダ・マッジョーレ19番地にカーザ・イゾラーニという建物があります。中世、13世紀に建てられた民間の住居でした。中庭が奥にあってそこを越えるとサント・ステファノ広場に面するパラッツォ・イゾラーニと繋がっています。
3階の梁はオーク材で9mもの長さがあり、建物を支えています。市内で最も高さのある木製の玄関なのだとか。
柱廊の下には3本の矢が刺さっているので誰もが首をあげて確認しています。
矢のひとつをマーキングしましたが、残念ながらわかりにくいですよね。画像だとかなり難しくて判別が無理ですが、実際見ても探しにくいのです。
仕方ないのでインターネットから拝借して。
これで1本は確認できると思います。他2本は頑張ってここで探してください。ちなみにこれらの矢は建物ができてからかなり後の時代の出来事です。
伝説によると、ボローニャの従者を殺すために3人の盗賊がここにいました。
窓辺に居た裸の少女に気を取られて撃たれた矢は明後日の方向に行ってしまい。天井に矢は刺さり失敗したということです。
どの町でも大抵このような逸話は現在に残されたものにコーティングされて、それとなく言い伝えられます。真偽がどうかなんて私はどうでもいいと思います。ただ現在のように刺さっている矢を見る人がたくさんいる。そして観光名所になっている。ただそんなことでボローニャの街歩きに楽しみを持ってしまいますね。さぞかしこの矢を放った人は驚いているでしょうね。
美術館を回ったりするのも有意義ですが、街歩きだけでもボローニャの魅力はあちこちに散りばめられているのです。
つづく