みなさん、こんばんは。
今日はメーデーですね。
1886年5月1日に米シカゴで当時12時間、ひどい時では16時間であった労働時間を8時間へと改正を求めストライキが起こり、5月3日にはデモ参加者が理由もなく警察に襲われ、翌5月4日には衝突した結果数人の労働者と7人の警官が死亡しました。それがメーデーの発祥です。
1889年5月1日にパリで休日を批准し、その2年後にイタリアでも導入されました。
イタリアで働くことの権利と現実、そんな話をしましょう。
2021年1月にイタリアの若者の失業率は33.8%に達したものの、2022年11月には10ポイント低下し、23%になったそうです。ところが求職者は34.5%に増加となりました。雇用側と求職者の間でニーズがずれているのかも知れませんね。
Eurispes(政治経済社会研究所)によると、ニート(学業、就業、職業訓練などに就かない人)ではイタリアは25.1%なのに対し、スペイン18.6%、ブルガリア19%、ギリシャ21%ということで、イタリアは高い数値を表しています。そしてイタリアの数値を超える国はヨーロッパ外まで枠を広げ、トルコ33.6%、モンテネグロ28.6%、マケドニア27.6%の3か国しかないんだと。
これらの原因の主はパンデミックにあるものの、世代、性別、地理的なものも関係しているようです。問題は複雑ですね。
イタリアの308万5千人のニートのうち、170万人が女性。失業中の若者の大半が南部に集中。シチリア30.3%、カラブリア28.4%、カンパニア27.3%、プーリア23.6%、サルデーニャ21.8%、モリーゼ20.3%。
35歳以下は仕事を探すのが大変で、収入も50歳代よりかなり少ないです。20〜24歳の平均で男性11,456ユーロ、女性8,063ユーロ。
また若者たちはインターンシップ、見習い、短時間または季節労働者が多くを占められていて、実際イタリアの15〜29歳の45%が有期契約で働いています。
29〜35歳の若者が有期契約から無期契約に切り替える率は非常に低く僅か7%。これはデンマーク、ポルトガル、ハンガリーがその3倍に当たることでもわかります。ブルガリア、スウェーデン、スペイン、フィンランドでさえ2倍です。
とはいえ、希望してパートタイム労働の平均でいうとイタリアとヨーロッパの平均は同じくらい(22〜3%)です。
それが、こと希望しているわけでもないパートタイム労働のパーセンテージではEU27ヶ国(25.7%)でイタリア(78.3%)は1位。
…そこまでこのデータを読んで私もちょいと吐き気を覚えました。記事、最後まで読めなかったな。
このデータ、切なすぎるが現実なんですよね。
『これだけ見るとイタリアは住みにくい国なのだろうし、将来も夢もないな』
と言い放つことは簡単なんです。それでもイタリアに住みにくる外国人はそれなりにいます。上記の問題を解決できればそれはそれで素晴らしいことですが、私のような外国人が声を上げようが意見が通るわけでもなく、ただただ見守るしかないですね。
言えることは、何かしらの魅力があるからここで生活していると私は思います。でもなきゃとっくに他の国に行っていたんじゃないかな。
イタリア、不思議な国だ。