みなさん、こんばんは。
中央市場でーす。
魔の3日間、初日。案の定疲れています。
まだ木曜日なんですよね。ふぅ…
たまたまなんですが、昨夜ビステッカを食べに行きまして。
安定の味を求めるべくいつものCipolla Rossaにお邪魔しました。
用意が間に合わなくて店のこととか大変なんですが、美味しいものを食べたら元気になるんじゃないか。
なんだか3日間ご苦労様の前祝いみたいになっちゃいました。
フィレンツェの名物料理であるビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ。
焼く前にお肉チェックの儀式。まぁここで他のにしてくれという人は少ないでしょうね。私もそんなことしたことはない。
T字に骨のあるテンダーロインとサーロインが含まれていると言っても私には部位なんてピンとこないが、美味しいんだ。さらに美しいピンク色をしているとか、5cmの高さがあるとか、800g以上とか定義があるんですって。いずれにしても1kg以上じゃないとビステッカじゃないだろうと言う人も多いし私もそう思っています。あの厚さがないと肉は焼いたときに周りがカリカリでも中が硬くなってしまいます。レア焼きはマスト。
その歴史は遡ることメディチ家の時代だと言われています。
この大きなステーキは8月10日の聖ロレンツォの祝日に焼かれたのだと。聖ロレンツォ自体グリル焼きにされたのでオーブンを使うパン屋や料理人の守護聖人でもあります。真夏にこれを食べるとは日本人的には土用の丑の日みたいなもんに聞こえてしまいます。因みに今年の土用の丑の日は7月30日らしいぞ。
その8月10日の祝日に振る舞われたビステッカ、頂く人たちの中には英国貴族もいて、ビーフステーキって発した言葉がイタリア語のビステッカになったとか。英語ありきのイタリア語が生まれたということですね。そっか、ビステッカという名詞は外来語だったのです。
当時は串に牛肉を刺して焼いたという説もあり、キッパリと1565年と書かれているものもあります。1565年といえばコジモ1世の治世で、同年にヴァザーリの回廊が作られました。500年の歴史か…そこから
出来上がったビステッカは柔らかい肉質でありながら外側が香ばしくペロリと食べられます。
ご褒美的お料理ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ、フィレンツェ風Tボーンステーキと訳されますが、シンプルに美味しいし、家では火力が伴わずこの味が頂けないので自分の家ではやりません。
あー、美味しかった。
ご褒美はもう食べちゃった。
あとに残されたのは2日間の長時間労働ですね。トホホ…