Palermo(Via Maqueda)
パレルモにあるバロック様式のクアットロ・カンティ。クアットロは数字の4、カントは角の意味。四つ角を表しています。フィレンツェの中心地でもカントの名残りがあるので少し懐かしいフレーズをここで聞いてなんか嬉しい。また、ヴィリエナ広場、オッタンゴロ(八つ角)、テアトロ・デル・ソーレなど言い回しがいくつかあります。
滞在するアパートから近い所、マクエダ通りにツーリスト・インフォメーションがあったので地図を貰い、そこから歩くとすぐそばにこのクアットロ・カンティはすぐそこ。ここは歴史地区なのでどこに行くにも便利で助かります。
ここの建設を望んだのはスペイン総督Juan Manuel Fernàndez Pacheco y Zùnigaっちゅう人です。オッタンゴロってのは上から見ると角が丸いにもかかわらず八角形に見える正方形の形状に由来していて、建築棟の少なくとも1つが太陽に照らされているので太陽の劇場(Quattro del Sole)とつけられたんですって。名前は一つでいいよねー。ややこし。
またパレルモの4つの地区(マンダメンティ)を意味していることから、ここは観光名所としても知られています。かつては公の祝典や死刑執行に使われたとか。実際、建設後の数年間は公開処刑が行われ、数日間遺体が絞首台に吊るされたまま放置されたそうな。
祝いと死刑が同じ場所ってなんなん?エグいぜ、パレルモ。
1608年から1620年の間に建設され、彫刻や装飾などは1663年に終了しています。
そんなパレルモのお祭りとしてサンタ・ロザリアのお祭りがあります。聖ロザリア、彼女は1623年にパレルモの守護聖人となりました。
7月14日の夜、聖人の像が大聖堂から海まで行列で運ばれます。最も重要な舞台の一つがこのクワットロ・カンティで、市長が『パレルモ、サンタ・ロザリア万歳』と叫びながら成人の像の足元に花を手向けます。
第二次世界大戦前夜までここは都市生活の中心であり、集会や散歩、武器市場、ハローワーク、娯楽といった顔も持っていました。なんでもアリの広場だったんですね。目貫広場を作ろうとして今でもその香りが残っているんだから、結果大成功ってことだ。やったね。
今では観光客が立ち寄る長閑な一面が広がっています。私たちもその1人でした。