Palazzo dei Normanni, Palermo
1000年以上も前から宮殿として使われていた場所としてはとても歴史のあるところから昨日の続き、後半戦です。
王宮として使われたのをやめたり、また王宮として使われ始めたりはありましたが現在はその長い時間を体験すべく観光客にも人気です。さらに現在はシチリア議会が週に数日行われています。これは第二次世界大戦以降に再編された議会で、1947年5月25日からのことです。
ポンペイの間(La Sala di Pompeiana)
この名前は1835年ごろにジュゼッペ・パターニアによって作成された新古典主義の装飾に依頼しています。この画家はヘルクラネウムとポンペイの考古学的発見に触発され、戦車に乗ったエロすやアフロディーテなどの神話の場面を表現しました。ハプスブルグ家のマリア・カロリーナ女王の私室であったことから『女王の部屋』とも呼ばれています。壁のフレスコ画がしっかり見えますね。
中国の間(La Sala Cinese)
18〜19世紀にかけてヨーロッパのすべての法廷で広く見られた流行を反映したお部屋です。チャイナっぽい服装を着た人々が描かれています。当時の人気のファッションだったんですってよ。描いた画家たちはパレルモの画家であったジュゼッペ・ヴェラスコ(1750-1827)がその数十年前に実際中国の宮殿の内部で描いたものからインスピレーションを受けてのこの部屋らしいです。
EU、イタリア、シチリア国旗が掲げられていました。
公式なお部屋として現在も使われているのかも。中には入れませんでしたが、入り口から覗くことはできました。やっぱり漢字とか見るとすぐに目に入ってきますね。
副王の間(La Sala di Vicerè)
1747年から1840年までのシチリア島のブルボン王国に在任した総督、副王、大統領の壁に貼られた21枚の肖像画に由来してその名がついています。金庫室の周囲にはシチリアに関するシンボルと寓話が描かれたフリーズがあります(1901)。
ヘラクレスの間(La Sala d'Ercole)
この部屋の名前は王国の国会議事堂の古代ホールであり、天井と壁の装飾に由来しています。シチリアの画家、ジュゼッペ・ベラスコの作品(1811-12)で、神格化や労働など、ギリシャの英雄ヘラクレスに関連するさまざまな場面を書いています。
壁はモノクロで描かれたグロテスクに仕上げられていて、先ほどお話しした通り、現在は1947年以降シチリア議会が使っています。シチリア議会はイタリア初の議会(1140年、ルッジェーロ2世によって設立)で、ヨーロッパ最古の議会の1つです。
ルッジェーロの間(Sala di Ruggero)
ルッジェーロ2世の遺言によって作られたことからそう呼ばれています。壁を覆うモザイクは息子のグリエルモ一斉の依頼によるものです。装飾の特徴は宗教的ではなく、異教的な主題が描かれている点にあります。実際、豊かな植生のある環境の中で、狩猟の場面やケンタウロスの闘い、ヒョウ、孔雀、シカ、白鳥などのさまざまな動物が表現されています。
金ピカの部屋は先ほどもパラティーナ礼拝堂で見ましたが、確かに宗教的なものはなく、幼稚園に来たみたいな可愛らしいキャラクターがいい。セレブの幼稚園ってこんな感じなのかな?
対に描いた動物の構図とヤシの木。
狩のシーンなどさえほのぼのと見える。
可愛いデザインがいい。
見応えがある建物の外には王立庭園があって、ふらっと立ち寄って帰っちゃったんですが、訳のわからないでっかい木がありました。あれはもうちょいちゃんと見とけばよかったなって後悔中。