カラブリア州のシッラです。
穏やかな港町にお邪魔しました。
海岸線に出たら右に曲がって遠くに見える高台にあるルッフォ城を目指して歩くとしましょう。
マリーナ・グランデ沿いには遊歩道がしっかり整備されていて、砂浜の上にある海の家はペンキの塗り替えで夏本番に合わせて忙しそうでした。
歩く量はそうでもありませんが、上まで行けると思って行き止まりだったりしたら嫌だから、見かけた住民に片っ端から訊きながら先をすすめます。
美しい海と景色の他にこんな出会いがあろうとは。
港に近い場所まで行った時に期待していたものの、想像以上の収穫がありました。
トンネルをくぐった先にある広場には港に停まる船をの他に猫たちが迎えてくれました。4匹も。
お腹が空いているようです。茶猫は目を怪我していて痛々しかったです。
ニャーニャー言われても、私は何もあげるものがない…
パンをあげて、食べる。どの子も細いなぁ。
彼らは風を避けるためにベンチの下で寄り添っていたのです。
ここの港はメカジキの漁が有名なようです。小さな小さな港町。
目指すはこのルッフォ城、あそこの上のとこね。巨大な岩の上に行くんだよ。
細い目貫通りがあって、そこから左右に小さな通りがさらに通っていて住んでいる人やバケーションの為のレンタルアパートが連なっています。ここはキアナレーナ地区と言って、海に囲まれた古代の海辺地区になります。
マリア・サンティッシマ・インマコラータ教会、シッラのドゥオモです。
ギリシャ語で書かれた古代の羊皮紙には教会の存在が記されています。1509年と1599年の地震で大きな被害を受けますが、さらに1783年の大地震で崩壊してしまいます。1825年から75年にかけて再建されました。1894年の被害と1908年の地震でまた崩壊。
なんか、災難ばっかりですね。
中も比較的新しい雰囲気。ま、これは本題じゃなくって。
この教会そばから上り坂を進むとルッフォ城への入り口が見えてきます。
あら、2ユーロ取るらしいです。
古代の要塞でもあったのはその地図上として重要だったから。歴史としては紀元前5世紀まで遡るそうです。エトルリア人の海賊やティレニア人、サラセン人などから土地をまもるためずっとその防御の最先端がここだったんですね。カラブリアで有名なルッフォという家系はイタリアの貴族でナポリ王国の7つあるビッグファミリーとして挙げられている一つです。今でも子孫がいて続いてるんだと。
1783年の大地震後1808年に州の国有地となり、1810年に修復されました。1908年の大地震で城の古代構造の大部分が破壊され1913年に灯台を建てるために閉鎖となります。ファシスト時代には公務員のアパートなどに使われ、過去30年ほどはユースホステルとしても使用されたとか。今は展示会とかちょっとした会議場や文化センターなどに使われています。1913年に作られたシッラ灯台は今でも海軍の管理下です。
城の中にはメカジキを取るための船が展示されていて、船のど真ん中に長いポールがついていました。
マリーナ・グランデのビーチが一望できました。
さぞ沢山の人で賑わうことでしょう。
雨に少々降られましたが、これからキアナレーナ地区の細い道を通りながら猫探しをしてみます。
港町には猫がいる!いるはずです!!