みなさん、こんばんは。
中央市場でーす。なんだ、今日寒いな。ま、1月だから寒いのは当たり前ですが、どうやらインフルエンザが流行っているらしいです。とはいえ、現在は減少傾向にあるものの、トスカーナ州では7万人以上が感染したんですって。もし年末の私の不調もインフルだったらその1人に私もなるのかな。結局自力で治せたからよかったけど、しんどかったもん。
『Buon giorno!』とお店に入ってきた外国人観光客の男性2名に声をかけたところ、
『ハロー、ニーハオ、ニーハオ!』と1人が私に返事をしました。
『あー、ごめんね。私ニーハオの国じゃないんだ。ジャパニーズです』
さて、これは人種差別でしょうか?イタリアに住んでりゃこの感じのやりとりって本当によくあるんです。欧米人だけでなく外国人にとっては中国人、韓国人、日本人、全く区別がつかない。勿論わかる人もいらっしゃいます。しかし、人口比から考えると中国人の方が当たりそうじゃないですか。多分その程度の軽いノリで返事しただけのこと。私だって、日本人と台湾人を間違えることがあります。日本語で話しかけたらやっちまったって時、素直に謝罪します。ところが中国人も韓国人も台湾人もそれに対して怒って来たってことは私は全然経験ありません。多くはニコッと笑って、許してくれるのです。
よって、私にとっては別に怒るほどのことでもない、日常のいつもの出来事くらいにしか思っていません。
先週の土曜日はボローニャ空港に多くの便が遅延し、深夜に着陸しました。午前1時などバスや電車もなく、始発は朝まで動きません。よって多くのタクシーは無料で到着した旅行者たちをそれぞれに送っていきます。タクシー乗り場には90人ほど並んでいました。カナリア諸島から戻って来たボローニャ在住のティツィアーナとその家族はそこで1人のセネガル人男性を目撃します。彼もそんな深夜に到着した1人でした。
そのセネガル人はボローニャ郊外の小さな町、サン・ジョヴァンニ・イン・ペルシチェートまで行かなければいけないのに、タクシーに断り続けられました。ボローニャ郊外だからそこまで同行できないとタクシー運転手たちは言うのです。いくつものタクシーに乗車拒否される40代のセネガル男性シセ(Cissè)さん。運転手たちは『そのうち誰かが送ってくれるだろう』と捨て台詞を残していったようで、彼は途方にくれていました。
サン・ジョヴァンニは空港からわずか18km、車で20分かかりますが、深夜の当時は渋滞もなくもっと早く到着できたはずなのに…
ティツィアーナさんはシセさんに相談し、彼らはタクシーで家族と共にティツィアーナさんの家に行きました。ちなみに彼女の家も市外です。自宅に到着すると彼女は自家用車に乗り、シセさんをサン・ジョヴァンニまで送っていきました。彼女は12歳と15歳の子供の母親です。子供たちの前で正しい人との対応をちゃんと見せるべきだと思ったそうです。彼女が思うにこの原因は『肌の色』じゃないかと思っています。
タクシー会社側の釈明としては、まず第一に残念『Innanzitutto dispiaciuto』と言った後に、
『郊外であるサン・ジョヴァンニはオプションのサービス外の地域であり義務範囲ではない。列に並ぶ人数を減らすためにまずは所要時間の短い輸送を優先にした。最後に彼を誰かが乗せて行っただろう』
ですって。ワオ!
ティツィアーナさんは3時には家に戻ったらしいけど。
シセさんは彼女のような人に出会えて良かったと同時に、こう言うことはよくある話なんだろうなと思いました。彼女の登場がなかったとして、タクシーが誰も彼を助けなかったとしたら朝までシセさんはバスか電車を待っていたかもしれない。タクシー運転手の心の中はわからないし、もしかしたら彼女が言うように人種差別だったのかもしれません。小さなことなら何かしらありますし、私も覚えちゃいないし、覚えてても得しないからさて差別に遭っているかどうかなんて言えるエピソードは残っていません。でもシセさんみたいにクタクタで深夜に空港に到着した後にタクシーに断れ続けられたら辛かっただろうなとは想像できるのです。
前述に戻りますが、私が他の国の人に間違えられようが、こんなの大したことではないとやっぱり思います。