みなさん、こんばんは。
中央市場でーす。朝からヴィジリがコントロールをしています。相変わらずの店が正しく商売してんのかっていう警察の抜き打ちチェックですね。全く、2月と8月はニッパチって言って閑散月だと昔っから決まってんだ。何が楽しくてこんな時に警察をお迎えしないといけないのか。
何もやってなくったってやっぱり警察のご厄介にはなりたくないもんです。結局うちの店には来なかったけど、どうにも体に悪いイベントです。
私は仕事終わりにウフィツィ美術館に行ってきました。夕方は混んでいる曜日がいくつかありますが、ガイドさんって幾度となくここを訪れていてもゆっくり鑑賞する時間というのは別に作らないといけないですもんね。
ウフィツィ美術館はこの字型になった造りで、東側の第一廊下、南側の第二廊下、西側の第三廊下からなっています。
南側の廊下、窓から見えるのはアルノ川。画面奥に泳いでいくとピサまで辿り着けますよ。
でね、この川にかかる手前の橋が1345年にできたフィレンツェで一番古いヴェッキオ橋だね。橋の上には小さな窓がチョンチョンってあるけど、これが1565年に作られたヴァザーリの回廊です。左奥にあるピッティ宮殿から橋の上を通りウフィツィ美術館の中を通って隣のヴェッキオ宮殿まで続くメディチ家専用の通路。ここには以前たくさんの自画像があり、通路を歩きながら鑑賞することが期間限定でできました。これらの自画像コレクションは歩きながらの窓から見える風景と共に楽しめるものでした。私も何度もここを通りましたが素晴らしいものです。
そのコレクションは現在はウフィツィ美術館内で展示されているのです。
どうやら今後ヴァザーリの回廊が再び人数と期間限定で通るチャンスがあったとしてもこれら自画像は回廊に戻らないんじゃないかと言われています。まぁここで観れるんだからいいじゃないかというのもあります。それでもあの回廊内からのあの独特の景色がもう2度と見れないとわかったら、もっとちゃんと見とけば良かったなぁと思うのです。
そんな世界一の自画像コレクション、つまり画家が自分を描いた作品は1,700点を越え、回廊で観れたのはわずか4分の1でした。残りは倉庫に入って管理していたんだから勿体無い話。ここならもう少し人の目に触れることも多くなるかもしれませんね。ここにある作品で日本人画家で言うと昔は藤田嗣治の作品が有名ですが、残念ながら現在は飾ってないのか見つけられませんでした。
草間彌生さんの自画像(2010)。横尾忠則さんと杉山博司さんの作品がウフィツィ美術館に寄贈されています。
ラファエロ、ルーベンス、レンブラント、シャガールなど名だたる歴史的画家とともに飾られているこの作品がここにあるとは面白い。一発で誰が描いたかわかる作品ってそれはすごいことですよね。
しばらく部屋にあるベンチに座ってのんびり眺める。
一度ゆっくり観てみたかったんですよね。
ただ一つの作品のためだけにここを訪れる贅沢が心地よく感じます。
外に出たらもう暗くなってました。