みなさん、こんばんは。
中央市場でーす。
あったかいねー。今日は20度近くまで上がりましたよ。明日は春分の日です。3月20日はイタリアもそう。春になったねーなんて言うわけです。春分の日っちゃー昼と夜の長さが同じなんだそうで、今日の日没は18時26分、明日の日の出は6時17分。同じって訳じゃねーかって言われたらそうなんですが、まぁまぁほぼ同じだねってことでイタリア的に寛容にお願いしましゅー。
と言うことで、もちろん朝はそれなりに肌寒いんですが、日中のポカポカ陽気はまさに春。そりゃアクビもしょっちゅう出ます。眠いんだな。
ところで土曜日に話を戻していいですか?
先週の土曜日は市場の店を開けてお昼過ぎにピサへ行くため市場を後にしました。丁度出る前に接客なんぞしていてバタバタしながら店を出たのがいけなかった。マジうっかりさんです。フィレンツェのサザエさんです。
17時を回った頃、お店から連絡があったんです。何かあったのかと電話に出ると、
『鍵、忘れてません?』
おっとー!
忘れたよ、完璧に。店のドアに鍵を差したまま出かけてしまいました。その鍵には家の鍵もついています。
しかもこの日は土曜日じゃないですか。その日の記事『
ピサ、奇跡の広場への新しい注意点』にもしていたので覚えていらっしゃる方もいると思います。記事では楽しかったことしか書いていませんが、そんなことあったのさ。
正直ビビりました。家、帰れないじゃん。家、入れないじゃん!!私まだピサにいるんじゃ。
店のスタッフには申し訳なかったのですが、鍵を家のアパートの下にある革製品のお店に預けておいてほしいとお願いしたのです。
で、その通りにしていただいて、私からは革製品のお店に連絡。
『あー、君の友達が来て預かり物を置いてったよ』
よぉ〜し、よぉ〜し、これで万事解決だ。
フィレンツェに戻ってきて家の下に着いたのは18時半ごろでしたでしょうか。この店はモロッコ人のおっちゃん2人でやってますが、とにかく働き者で店が閉まっていることが無い。時々店を開けて『すぐに戻ります』の看板を出していることはあるものの、大抵は駐在しております。もうお店のスタッフにもおっちゃんたちにも感謝しかなく、低姿勢でお店に入ったところおっちゃんは1人しかおらず、しかも食事中でした。
『あー、これだよ』
すぐにおっちゃんは私の鍵が入った紙袋を渡してくれました。
『これね、別の友達に渡すものなんだ。私のものじゃないから大変なことお願いしちゃったけど助かりました。ありがとう!』
まさか自分の家の鍵とも店の鍵とも言えるわけがない。変な1人寸劇をしてその場を凌ぎました。
『カッフェ欲しい?持ってくるよ』
『いいんだ、またの機会にお願いするよ』
一度お店で預かった鍵を持ち、買い物してからしれっと家に帰ることに。
そして今日。市場終わりの15時ごろに家の下のおっちゃん達に会いに行きました。何かお礼をしたかったので。
そしたら速攻で断られた。また今度ねって。
は?悪いこと言っちゃったかなって思ったら、考えもしなかった。ラマダン中なんだと。
土曜日にいなかったもう1人のおっちゃんと話していて(あの時のおっちゃんは接客中だった)、先日のお礼をと顔を出したことを伝えたんです。このおっちゃんはラマダンは4月9日まで1ヶ月やるから何も食べれないって言うんです。固形物だけじゃなくってお水もダメなんだと。それは大変だ。
『5時から19時まで何も食べられないから』
へー、アラブ人って若い頃はお酒飲んだりしちゃう人もいるけど、ある程度の年齢、特に家族を持ったりすると敬虔なイスラム教徒になるって聞いたことあるけどこのおっちゃんもそのタイプだ。10年前くらいに禁酒してからアルコールは服用したことが無いって以前言ってたな。
ほほぅ、戒律を守るってのもいい加減な人には無理ですね。ただし、このラマダンは病気の人や懐妊中の女性や子供はそれに含まれないらしい。決して非情なシステムじゃ無いんだと。この1ヶ月はしっかりと宗教に向き合えるのでとてもいいと言っていました。
通常私の生活も朝昼食べずに夜だけって1日一食が原則っていうか、イレギュラーな時や日本に帰った時はそうしないけどほぼラマダンと同じだねーって笑ったんです。
そこで家に帰ってからふと思い出しました。
あの土曜日、鍵を受け取りに行った時におっちゃんは食べてたぞ。
確実に19時前でした。
う、ううーん…
この出来事はもう1人のおっちゃんには伝えずにおこう。どれくらいの信仰心が2人にあるか知らんが、もし喧嘩にでもなったら大変だ。
ってことでここでバラして私のガス抜きを今、しました。
ラマダン明けに2人にカッフェを奢ってご近所付き合いを円滑にすべき。
これからも私が何かあった時はよろしくお願いしますね、おっちゃん達。
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