みなさん、こんばんは。
中央市場でーす。
今日は私たちにとって記念のお祝いをします。
去年は10月になっちゃいましたがお店の14周年記念をしました。
いつものように話し合ってケーキを近所のパティスリーで作ってもらったのです。写真はお店にこっそり飾ってあります。あれから1年、先日無事に15周年を迎えることができました。本当に感慨深い。私はこの日のために毎日頑張っているんじゃないかと思うくらいです。
今年はどんなケーキにしようか。
いえいえ、今年は趣向を変えました。ある案に決まりまして、こちらのお店にお願いします。
中央市場広場に面する超有名店、ナポリに老舗本店のあるピッツェリア・ダ・ミケーレ。
私は何度かお店にもお邪魔したことがありますし、ステファノもお店のお昼ご飯でみんなで食べたりしていましたが、バルバラはなんと初ダ・ミケーレ!嘘でしょって思った。マンマはナポリ人じゃんか。本店どころかフィレンツェのこの店でも食べたことないと。
ここに行って交渉して、去年のケーキの写真も持って行ってなんとか作れないかと。
最初はオーナーとお話しし、次にピッツアイオーロも交えてどうするかを決めました。最初はモッツァレッラチーズで数字の『15』を作ると窯の中で広がって文字が読めなくなるらしい。そこでリコッタチーズでピッツァ・マリナーラ(トマトベースのシンプルピッツア)15を描こうと話がまとまりました。屋号である『L'Angolo dei Sapori』をピッツァの上に描くかどうかを話して、
『そんなことできるんですか?』って私。
ステファノとも話して15って数字はできるとしても文字はダメだろうと思っていて、なんだったら自分たちでアンチョビか何かでデコしようかって案もありました。しかし先方ができるならそれに越したことはない。
再び訪れてどんな感じになるのかと、何時くらいに出来上がるかなども話し合いに行きました。
するとこのピッツァ職人さん。
『とにかく任しとけ。当日楽しみにしてな』
と詳しいことを教えてくれない。よって、現物を見るまで誰もどんなピッツァが出来上がるかわからなかったのです。
当日。
予約通り12時過ぎに顔を出すと開店間際でエンジンがかかってないみたい。大丈夫か?
『もし遅くなるようだったら出直しますが…』
カメリエーラが5分10分でできるから待っててって言うのです。
そのうち話し合いをしたピッツァイオーロの兄ちゃんがピッツァ生地の大きなケースを持ってきて、
『君のピッツァを今日一番に作るよ』
ってようやく生地を伸ばし始めた。
なんや、これからかい。
って、いつまで待たせられるんだろうって思ったら、こんなの見せてきた。
⁉️
なんすか?この白いの?
モッツァレッラチーズだって。この総重量1kg!
まずピッツァ・マリナーラを釜で作って、一度少しだけ置いてからその上にドーンとチーズを乗せた。
『えっとお代は…。お支払いします、おいくらですか?』
『これはタダでいいよ』
いやいや、困りますって言ったんだけど、モッツァレッラチーズが溶ける前にとにかく店に帰れと言うのでお皿に乗せたピッツァを持ってお礼を言いました。
凄い…こんな手があったとは。
チーズで文字を書くってスタイルを逆転させた驚きのテクニック。
このやり方はピッツァイオーロのお兄ちゃんが以前やったやり方だそうです。ピッツァ職人って知り尽くしてるのね。
すぐに食べることはできず、お客さんが多い時期ですのですっかり冷えたものを食べましたが、それでもとっても美味しかったです。生地はもちろん、トマトソースが絶品。やっぱりこちらにお願いして良かった。
何よりこの店の心遣いがありがたかった。私たちのためにいろいろ考えてくださったことも感無量です。
わたしたちを今まで支えてくださっているお客さん、営業の方々、ピッツアをプレゼントしてくれたPizzeria Da Micheleの方々に心から感謝。
長いようで短かった15年、1年後も何かしら16の文字を刻んだ画像がお伝えできますようにと願っています。
Presents da
Piazza Mercato Centrale 22r, Firenze
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