みなさん、こんばんは。
オルヴィエートのドゥオモでーす。
4月ですが、意外と閑散としてますね。私が思うにミラノ、ヴェネツィア、フィレンツェ、ローマ、ナポリを初見でイタリア旅行した方は、次にそれら5都市と絡めてもう一丁ってことでオルヴィエートはおすすめの町でもあります。
この町のシンボル大聖堂ドゥオモはイタリアのロマネスク・ゴシック建築の宝石と言われています。ローマ法王ニッコロ4世(191代 在1288-1292)の命によって1290年に建築が始まりました。ロレンツォ・マイタニがデザインしたそびえ立つ尖塔とファザードの美しいモザイクが二つの建築様式を緩和させています。整体布礼拝堂にはウゴリーノ・ディ・ブレーラ・イラリオのフレスコ画と1263年のボルセーナの奇跡の整体布が保管されています。ここは世界中のカトリック教徒が祝うコルブスドミニ祭りの原点です。ルネッサンス期の主な一連絵画の一つ『最後の審判』が聖ブリツィオ礼拝堂に描かれています。このフレスコ画はベアート・アンジェリコがベノッツォ・ゴッツォリの協力によって描き始め、ルーカ・シニョレッリの作品として知られています。イッポーリト・スカルツァ作のピエタ像も一見の価値があります。
※内部はフラッシュNGで写真OKです。
シエナ出身でオルヴィエートで亡くなったロレンツォ・マイタニ(13世紀後半-1330)が手がけたこの教会。フィレンツェのドゥオモはアルノルフォ・ディ・カンビオが手がけるわけです。時代もほぼ同時期ですのでなんとなく似ているようにも見えてしまうのは仕方ない。
ファザードは1310年に建築が始まり、終わったのはなんと1532年です。芸術は時間がかかります。バラ窓はフィレンツェでも活躍したオルカーニャによるものです。実はこのファザードの装飾も非常に見事なので入る前にじっくり見たいところです。
三廊式の内部の特徴的なところは柱の隣に各彫像があること。
ファザードを背にして右側は手前から聖シモーネ、聖ジャコモ(小)、聖バルトロメオ、聖トンマーゾ、聖ジャコモ(大)、聖パオロ。16〜18世紀の作品です。
左側の柱にあるのは手前から聖タッデオ、聖マッテオ、聖フィリッポ、聖ジョヴァンニ、聖アンドレア、聖ピエトロ。16〜17世紀の作品です。
教会は一回では作れません。少しずつ作品を増やして出来上がる時間のかかる作業です。
聖ブリツィオ礼拝堂。
ここが一番観光客が多い場所。美しいフレスコ画に触れることができます。あ、触っちゃダメよ。
コルトーナ出身のルーカ・シニョレッリ(15世紀なかば-1523)はウフィツィ美術館に作品がございますが、ここのを見ちゃうとどこの大物の作品かと圧倒される出来栄えです。そのウフィツィ美術館の作品(Madonna col Bambino tra ignudi)はボッティチェッリの春やヴィーナスの誕生と一緒にロレンツォ・ディ・ピエロフランチェスコ・デ・メディチがオーダーしたものですが、なぜか今現在では大騒ぎされるのはボッティチェッリばかり。なんとも悲しいお話です。
彼の師匠はピエロ・デッラ・フランチェスカってビッグネームが有力視されていますが、なんせ何百年も前のお話です。どうなんでしょうね…
しかもシスティーナ礼拝堂でもお仕事してるんですよ。ミケちゃんだけでなく彼が描いたものも探して欲しい。この大作の一番左側にいる黒い服の二人。
手前の髪の長い男性がルーカ・シニョレッリの自画像です。
ルネサンスを感じます。聖書にないものを入れてきたルネサンス、パトロンが出てきたり自画像が出てきたりがここからです。
いつも思いますが、フレスコ画はそこで出来上がったもの。数世紀前にできたものを見ている自分とそれを作り上げた巨匠たち。
フレスコ画はだから感動が深いのよね。
ピエタの前の黒い服のおじいさんはフレスコ画ではありません。
残りの話は次回。
こちらもよろしくお願いいたします🙇
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